怪笑小説

怪笑小説 (集英社文庫)

怪笑小説 (集英社文庫)

9編の短編小説を集めたブラックユーモア短編集。私は東野圭吾のシニカルな部分が好きなので、楽しんで読めました。ブラックだけどばっかばかしいなあっていう話が色々読めてちょっと時間が空いたときに読むのに適していると思います。「しかばね台分譲住宅」が一番好きかなあ。これなんか世にも奇妙な物語でやると面白い気がします。問題は死体をどうリアルに作るかってとこだけどやってくれたら笑えそう。
9編の短編の最後を飾るのが「動物家族」。周りの人間たちが人間以外の動物に見えてしまう中学生の男の子の話なんだけど、これはちょっと切ないお話でした。内容をもう少しソフトにして読者を小学生ぐらいに想定した絵本にしたら泣ける絵本としてヒットしそうだと思うけど、どうかしら。でもちょっと毒が効きすぎてるから無理か。