息もできない夏

いくら愛を叫ぼうが絆をうたおうが18年間も無戸籍状態で逃げているという事実の前にはうすら寒く思えてしまうのがこのドラマのいたいところだなあと思います。これね、玲がもっと小さい頃の話ならばそこまでの寒々しくはならなかったと思うんですよ。でも気がついたら娘は18歳を過ぎていたという現実の前では言葉なんて薄っぺらだよなあと。どんなに言い繕うが「じゃあなんで大事な娘のために戸籍を作ることからずーっと逃げ続けていたの?」という話に戻ってしまうんだもの。それならいっそのこと、母娘の絆がどうのとか言わないほうのがスッキリするのに。
このテーマでやりたいならばヒロインを母親にして娘はもっと小さな子役でやったほうのがよかったんでしょうね。でも、武井咲主演ドラマという前提があるが故にそれが不可能ならば、もう少し違ったテーマを選んだほうのがよかったのではないでしょうか。
次回、事件が起こったことをきっかけに玲と樹山と急接近なのかなーと見えたんだけど、ひとつひとつの設定であったりエピソードがストーリーをすすめるための道具にしか思えないあたり、なんだかなあというところ。もう少しカタルシスが欲しいのよ。