大奥

大奥 8 (ジェッツコミックス)

大奥 8 (ジェッツコミックス)

あー面白かった! こんな面白い漫画が読めるなんて嬉しいことだねえとしみじみ思います。折り込まれてた対談にもあるように、このマンガでついてるウソはただひとつ、赤面疱瘡が流行して男性が大幅に減り生物的な部分を除き男女の役割が逆転してしまったという事だけ。それなのにぴたって色んなものが合わさっていく感じがたまらなく面白いのです。うわー私今すごいマンガ読んじゃってるよっていう感じ。ありがたいことです。
脳性マヒで言語不明瞭であったといわれている家重、聡明であった宗武。しかし吉宗は家重を将軍に選びます。宗武には危ういとこがあり、家重のほうのが将軍によいと考えたが故のことです。でも、吉宗の思いは家重には伝わらないんですよねえ。そこが何とも切なく感じました。こういうとこは『愛すべき娘たち』の母娘関係にだぶるなあと思いました。よしながふみてきに思うところのあるテーマのひとつなのかなあと感じます。
1巻の時間を追い越し、どんどん先に進んでいく物語。この先の歴史上の出来事をどう描いていくのか、今後も楽しみです。