読み聞かせのはなし その2

今、私は娘の小学校で読み聞かせを行っています。私が始めたのは長女が入学した年で、当時は立ちあげてまだ2年目でした。読み聞かせ対象も1,2年生と支援学級のみで読み聞かせを行うのも2学期の読書週間に8回。それが今は全学年で各学期に4回ずつ、1年で12回に拡大されました。先生方が読み聞かせの時間を大事に思ってくれたからこその拡大なのかなーって思ってます。
読み聞かせは朝の始業前の10分程度の時間を使って各教室で行います。先生によってまちまちなんだけど、大体のクラスでは机を後ろに下げて子供たちが前に詰めて聞いています。すごいなーと思うのがどこのクラスにいってもちゃんとみな聞いてるんですよね。本を見てない子はいないもの。学年上がると読み聞かせなんて楽しくないんじゃないのかなーと不安だったけどそんなの全然関係なし。低学年も高学年も同じように聞いています。
面白いのは、たった10分なのにクラスの雰囲気というかカラーって出るものなんだなあという事。同じ本読んでもリアクションがすごくいいクラスは先生を中心にちゃんとクラスがまとまってるのが伝わってくるし、元気がないクラスはちょっと先生との間に距離感がありそうなのをうかがわせたり。本当にそれぞれですね。
私が学校で読み聞かせを始めた頃、まだ次女は幼稚園児でした。そこで困ったことがひとつ。募集時のプリントでは読み聞かせは2時間目と3時間目の間の長めの放課*1で行うという話だったものの、打ち合わせの頃には朝の始業前の時間に変更されていたのです。そうなると登園前の次女を置いてはいけないしかといって連れていくのもあれなのでと辞退を申し出たら「連れてきてかまわないので読み聞かせにきて欲しい」と先生に言われました。なので次女を連れで行くことに。先生にいいと言われたものの、どうかなー本当に連れてきても大丈夫なのかなと思ったらこれが意外とよかったです。次女はそこのクラスのお子さんたちの間に入れてもらってお行儀よく聞いてくれてました。もう少しで卒園という頃、「もうすぐ1年生だね」「学校にくるの楽しみに待ってるよ」と廊下ですれ違う先生に声をかけてもらえて次女は学校に対して不安な気持ちを減らすこともできたのかなーと思います。ありがたいことです。
読み聞かせで読む本は読み手が手持ちの本から選ぶのもよし、図書館で借りてきて読むのもよし、学校で借りるのもよしという感じです。読み聞かせボランティアが軌道に乗ってきて以降、そのために少しだけ予算が出せるようになり毎年読み聞かせようの本を少しずつ購入するようになっています。これがね、面白いの。なるほど、こういう本を読むという手もあったのかーと色々興味深いものがあります。
読み聞かせを小学校でするにあたって、幼児相手ではないというので最初は戸惑ったこともあります。特に高学年相手なんてどんな本を読んだらわかんなくて。そんな時、聞いたのが大勢の子供相手に読み聞かせをする時は大きな子に小さい子向けの本を読んでもいいということです。大きな子向けの本を小さな子向けに読んでも伝わりづらいものがあるけれど、逆は全然いいのです。それ聞いて楽になりましたね。大きな子向けだから難しい本を読まなきゃ、小さな子向けの本じゃなくてもっと内容を考えなきゃいけないんだって思いこみが消えたんです。もちろん、せっかく高学年で読むんだから低学年では読まないような本を読みたいなって思って本を選ぶこともあります。大きな子相手に本を読み聞かせるという事は、単純に選ぶ本の選択肢が広がることなんだってことなんですよね。
娘から頼まれて始めた読み聞かせボランティアだけど、私自身も楽しんで参加することができてるのでよかったなあって思います。このまま、娘が卒業するまでゆるゆるっと続けられたらいいなあ。

*1:愛知では休み時間を放課というのです。