均ちゃんの失踪

均ちゃんの失踪

均ちゃんの失踪

失踪した均ちゃんをめぐる3人の女たちを描いた連作短編集。

確かに人生は起承転結の連なりではなくて、どちらかと言えば、すうーっと入ってきてピタッと収まるスキマ家具のような出会いの連続なのかもしれない。
もちろん、すうーっと入って来ずに、ぴたりとも収まらないやつもおおぜいあって、いろいろと不具合を引き起こすのだが、だからといって一つ一つにオチがあるわけでもなく、人生はだらだらと続いていく。

表題作の「均ちゃんの失踪」からの引用。そうなんだよなあ。沢山の人と出会って色々な事があったりなかったりしつつ人生は続いていく。ドラマや小説とは違ってメリハリもなくのっぺりとしたままでも、続いていく。それが人生ってものだったりするのだ。