スクール!!

えこひいきって基本はやっちゃいけないことだけど、でも時と場合によっては必要なこともあります。かすみ(伊藤絢夏)は桐原先生(西島秀俊)のエコひいきを必要としてたのに桐原先生は再び生徒に個人的に接することによって引き起こされる事態を恐れてできずじまい。でもその殻を破って覚醒があってよかったなあと思いました。たった五年生のかすみが抱えるには大きすぎる問題には胸が痛みました。長台詞のとこも情感たっぷりに演じてて良かったと思います。
ただ、気になるのは色ぼけお母さん(舟木幸)と父親気取りの小林さん(甲本雅裕)。だってこれ本来ならば家庭の問題でしょ? それを丸々学校に面倒見てもらっておきながら無邪気な顔でかすみに向かってピースする姿にはちょっと苦笑い。まあドラマで描かれていないだけで成瀬校長(江口洋介)が娘がこんなに追い詰められていたことを家庭訪問で言って「すいません、あの子のためによかれと思っていたのが、逆に追い詰めることになっていたなんて」などと塩らしく言っていたのかもしれませんが。でもこのお母さんがもうちょっとどうにかならないと今後も同じ問題にぶち当たるんじゃないのかなーと思います。スクール!!は面白くて好きだけど、そこら辺がちょっと気になるところ。
職員室のシーンで桐原先生が「成瀬校長が生徒の家庭訪問までするなんてやり過ぎだ」と言った本木先生(三浦翔平)に対して「クラスに3日も同じ服を着てるのに気が付いているのか」「フォローしてるのか」などと言ったとこはスカッとしました。ていうか桐原先生すごい。ちゃんと子供たちのこと見てるんだなあと。桐原先生は成瀬校長とは違った形で新宮小学校のお父さんなんですね。