スクール!!

安易に問題を解決しないところがこのドラマのいいところだなあと思います。いじめっ子のリーダーである翔子(荒川ちか)がDV被害を受けているかもしれないというとこから始まってのアプローチはなるほどなあと思いました。私は幹ちゃん(岸部一徳)のアプローチが一番好みでした。「愛や正義のない暴力からは逃げてもいいんだ。うちにおいで。うちは楽しいよ」という言葉は早急には無理かもしれないけれど、翔子の心に絶対しみると思うもの。暴力に立ち向かえじゃなくて逃げてもいいよって言ってあげるのはすごく大切なこと。ああ、それなのに幹ちゃんの体が…(涙)
ただ気になるのは「愛のある暴力」という表現。うーんこれってさ、やる側はそのつもりでもやられた側はそう思ってるかわかんないよ?っていう意味では首をかしげてしまいます。愛があれば、正義だと思ってれば別にいいの?って。お互いに同じ認識でいればそこに暴力が介在している手もいいのかもしれないけれど、やられる側にとって痛みしか残らなければ何の意味もないと思うんだけどなあ。よく「この子のためを思って」「愛ある躾だったんです」などといいながら虐待されてる子供たちのことを思うともやります。暴力の程度の問題も大きいだろうけど。まあ、前回桐原先生がビンタしたぐらいのことなら問題ないだろうけども「愛」や「正義」を免罪符にされるのは基本的には私は好きじゃないなあ。「愛」や「正義」ってすごく暖かくていいものだけども、時に暴走した場合それ自体が大きな暴力なのよって思うので。