それでも、生きてゆく

最初っからい最後まで涙腺緩みっぱなしでした。私の涙袋、ばかになったみたい。このドラマ、静かなシーンが続いてれば穏やかに見ていられるのかといえばまったくそういう事はなく逆にそのあとくるであろう大嵐を思って胃が痛くなるというか。もうね、坂元センセは容赦がないです。
今回、初めて小野パパが激昂する場面があるんだけどそこの作りがまたうまかったです。手術室を前におろおろしながらもあくまで「日常の延長」を演じる小野パパ。しかし双葉が病院にやってきて時任パパと再開している様子を見て「娘がいるのか、あんた。娘返してくれよ!」と詰め寄る様はなんとも胸が痛かったです。このシーン、予告で出てたからてっきりこの回のかなり早い段階で出くてるのかなーと思ってんたんです。それがこういう展開で出てきて、うわーなるほどーと。この流れ、自然なんですよね。
そして今回のクライマックスは大竹しのぶ劇場with風間くん。15年間文哉に対していろんな思いが渦巻いていただろうし何を言ってやろうって色んなことを考えてきたであろう響子ママが選んだ言葉がこれだったんですよね。うわー鳥肌ものだわ。でもってそれを受ける風間くんがねえ、これまたすごい。文哉は皆の常識を超えたとこにいる存在だから、皆の声が届かないところにいる存在だからどう演じたらいいのか難しいんだろうなあと思うんだけど、ぶれてないししのぶ劇場に入ってても負けてなかった。すごいもの見たわ。
しかし見ててどうにも気になったというかどうしようもない気持ちに襲われたのもこのシーンでした。言葉の通じない人に対してどのようにしたらいいんでしょうね。どんなに言葉を尽くして語っても何にも響かない人に対峙せざるを得ないとき、人はどうしたらよいのでしょうか。それでもあきらめずにコミュニケーションをとって言葉を尽くすべきなのか、それともあきらめるべきなのか。ちょっとそこのとこは私的に思う事があるので色々考えてしまいました。