サヴァイブ

サヴァイヴ

サヴァイヴ

サクリファイスシリーズ第3弾。このシリーズの何が好きって作者のロードレース愛とそれをうまく作品に昇華しているところです。ロードレースが好きって気持ちだけで書かれていたら、もっと独りよがりな作品になっていたと思うんです。だけど、ロードレースを知らない人たちにその魅力を伝えるようなお話になっているのはプロの仕事だなあと感じます。やっぱりこのシリーズ好きだ。
門外漢であるばかりか取材対象にわざと不快な事を言って本音を聞きだそう的な記者にチカがいらつく場面は全力でその気持ちわかるよ!とうなづきまくりました。読み手としてもそういう記者が書いた記事っていやだもの。でもってそういう記者って自分が欲しい言葉以外は全然聞かないから本当にいや。なんでそういう人が記者なんかやってるんだろう。もしかしたら作者もどこかの取材でそういう苦い思いを経験したことがあるのかなあと思ったりしました。
国内ではトップをとったものの、海外ではまだまだなので国内のレースよりも海外のレースのほうがやりやすいという話はきっとどのスポーツでもそうなんだろうなあと思いました。追われるよりも追っているほうのが気持ち的にある意味楽なんでしょうね。追われる恐怖というのは追っている側の気持ちがわかるだけにきついんでしょうね。