バイバイ、ブラックバード

バイバイ、ブラックバード

「あのバス」に連れて行かれるために交際している5人の女性に別れを切り出しにいく男性の話。キャラクターといい文章のリズムといい話の展開のさせかたといい伊坂作品らしいなあと思いました。繭美の異形さといいキャラクターの作り方が面白かったです。最後まで読んでも結局「あのバス」についてはわからずじまいだけど、でもそれはそれで悪くはないと思うんです。何も全部書いてしまうのだけが正解じゃないしね。
太宰治の『グッドバイ』を下敷きにしてるそうなのでいずれこちらも読んでみたいところ。文芸作品で読み落としてるのが結構あるのでそういうのも今後は少しずつ読んでいけたらいいなあ。