最高の離婚

予告があまりにカオスで見るまでどんな展開になるか全然読めなかったけど、相変わらずグサグサくる展開で面白かったです。
灯里がいう事がいちいち怖いのなんのって。魔女なの、魔女にでもなったのか灯里とか言い出しそうです、私。今回、彼女がいうセリフってことごとく呪いなんですよね。それが怖い。私は灯里って子供を持つのが怖い人なのかなあって思ってたけど、そういうのをふっきれちゃった今となっては子供がいるからこそ、なんですよね。演歌スピリッツ女が腹をくくるとこんなにも恐ろしいことになるんだよっていう見本的女性だわ。
「人はそう簡単には変われない、十代の頃とは違う、人が変われるって借金みたい、お給料の中でやりくりしないとね」のくだりは戦慄しました。そうなんだよ、人は簡単には変わることなんてできない。子供の頃は人は変われると信じていられたけれど、大人になった今、それは言うほどたやすいことではないという事が身にしみてわかるのです。大人ってほろ苦いものですね。
大事なものはいつも遅れてやってくる、色鉛筆と一緒でね大事なものから最初になくなるの。このセリフがとことん胸に染みた回でもありました。光生の一人語りの切なさはこれを光生が痛感してるからこそくるものなんでしょうね。光生の呼びかける「結夏」という声が好きなだけに切なさが増すってものです。
そしてそんな光生がアイドルという麻薬でドーピングするっていう展開には驚きました。予告でもあったシーンだけど、一体何なのかしらんと思ったらこれかー。そりゃ読めないわ。映画モテキでも「病んでる時に聞くアイドルソングは麻薬」ってあったけど、まさかそれが最高の離婚でも見れるとはねえ。坂元裕二恐るべし。死角ないな。