天皇の料理番

終わっちゃったなあ、終わっちゃったよ…。とにもかくにもとても見応えのある、素晴らしいドラマでした。脚本演出役者音楽と全てがそろったドラマ。チームとしてしっかりと機能しているドラマってやっぱり見てて心地よいですね。
最終回は天皇について踏み込んだ描写が見られて視聴しながらドキドキしていました。天皇の料理番というからには天皇が徳蔵や当時の日本人にとってどのような存在であったのかは避けては通れません。そこから目を背けては物語を閉じることはできないのです。このドラマが出した結論はきわどいところをいきながらも、うまく落とすべきところに落としたなという感じ。そこに脚本の森下さんの底力を見ました。最終回以外は極力、時代背景であるとか政治的な状況については触れず、最後に天皇論を入れてきたのはうまい構成だなあと感じました。
1クールで終わるのがもったいなくてたまらないです。2クールやってくれたらよかったのに。この物語とお別れするのが名残惜しくてたまらないけれど、1クールに凝縮したからこそできたこともあったはずなので今はただ、この余韻をかみしめながらこういうふうに毎週毎週楽しめるドラマに出会えたらいいなあと思うのみです。ありがとうございました。