大奥

大奥 第5巻 (ジェッツコミックス)

大奥 第5巻 (ジェッツコミックス)

豪華絢爛の元禄時代の将軍綱吉の話。男女逆転したことによって改めて女の悲しさっていうのが浮き彫りにされた感だと思います。4巻の時とは違い、女将軍綱吉の悲しさが伝わってきて切なかったです。

吉保
もうよい
白粉を塗り直してくれ
また男と子を作らねばならぬ

何が将軍だ!!
若い男たちを悦ばせるために私がどれほどの事を床の中で覚えてきたかそなたに分かるか!?
将軍というのはな岡場所で体を売る男たちよりもっともっと卑しい女の事じゃ

男女逆転したからといって、全てが逆転したわけじゃない。体は換えることができないが故に、子産みという女の機能がもっと強化されるわけです。将軍とはそういうものだと割り切って男遊びを楽しんでいたように見えた綱吉でさえ、苦悩していたというのは大きいと思います。せっかく男女が逆転した世界になったというのに、女であることからは逃れられない。うーん、辛いなあ。
幼少期の吉宗のかっこよさにはちょっとしびれました。この人は元からそういう人だったわけね。女であることにとらわれていた綱吉にしたら、そりゃ愉快だろうなあ、痛快だろうなあ。1巻読んでた時もその男前っぷりが好きだったけど、ますます好きになりました。