大奥

大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))

大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))

毎月1日は映画の日ってことで公開初日の初回に見てきました。映画を公開初日の初回に見たのって初めて。客の95%は女性でした。中には男性もいたけどでもほぼ女性。まあ想定内だけど。異彩を放っていたのは奥様に連れられてやってきたであろうシルバーグレイの髪がまぶしい老紳士。えーっと、ちゃんと楽しんでいただけたのかしらなどとどうでもいい心配をしてしまいました。以下ネタばれしてるので畳みます。
私は悪くはないと思いました。内容としては1巻を丸っと映像化しましたよって感じ。想像の範囲内だったというか。思った以上に原作に忠実でした。ただ、欲を言えばジェンダーに言及してる部分は残して欲しかったなーと。マンガ『大奥』には色んなものが描かれているけれど、その中にはジェンダーの問題も含まれていてそれはすごく大事なことだと思うんです。何のために男女逆転にしたのか。その理由でもあるわけだし。でもそれを描いてしまうと1本の映画としては収まり悪くなっちゃうんですよね。シンプルなラブストーリーに仕上げるためには仕方がなかったのかなーと。うーんでも原作読んでない人は何のために男女逆転にしたのかわかんないだろうしなあ。
ロケでいくつかの世界遺産が使われているのでそちらも見どころの一つだと思います。非公開のところを借りての撮影もあるし城や寺、日本庭園がお好きな方はそちらも注目されて見るとよいのではないでしょうか。私は見終わって京都行きたーいと思いました。城が寺が私を呼んでるの(笑)
以下個別キャラの感想。
まずは水野(二宮和也)。ちゃっきちゃきの江戸っ子になってました。やっぱニノのたっぱが足りない分、あれ感はあったものの悪くはなかったと思います。お信ちゃん(堀北真希)ともバランス取れてたし。2人並ぶとかわいいの。
お次は松島(玉木宏)。役柄としては松島+柏木でした。麗しゅうございましたよ。麗しゅうございましたがもし『大奥』に出るのならば家光編の有功を演じて欲しかったんですよ。いやこの先が実写化されるのかどうかなんて未定だしこんなこといったってしょうがないんだけどでも有功がよかったの。松島が悪い役というわけではないけれど、でももったいなかったなあと。
杉下(阿部サダヲ)はキャスト発表時、サダヲ好きだけど原作のイメージとは違うよなあと感じてました。が、杉下の背負ってる人生をうまく表現できてたと思うし私はよかったと思います。
鶴岡(大倉忠義)は非常に美しかったです。かっこいいじゃなくて美しい。『大奥』では数々の色っぽいシーンがあったものの、私が断トツでエロスを感じたのが松島にしなだれかかる鶴岡の図です。あまりに卑猥すぎる。ただ寄りかかってるだけなのにね。ベッドシーンよりか全然卑猥だった。大倉くんってあんなに卑猥な人だったのとビックリしました。いつか役者として経験積んで恋愛モノやってくれないかなー。
女将軍吉宗(柴崎コウ)はかっこよかったです。よかったと思う。キャスト発表時から思い描いてた通り。間部(菊川怜)とのシーンとかラスト近くの大奥の男たちを集めてのシーンとかやっぱかっこいい。馬乗ってるのはいらなかったかも。あれ見ると暴れん坊将軍にしか見えないから(笑)
加納久通(和久井映見)もよかったです。キャスト発表時はピンとこなかったものの、そのまんまって感じでステキ。藤波(佐々木蔵之介)と最後のシーンが削られちゃってたのが残念。ぴったりだったから見たかったのに。
越前(板谷由夏)はこれまたかっこいい。出番こそ短いものの、いい配役だったんじゃないでしょうか。もっとたくさん見てみたいです。
皆が納得いくように作るのは難しいことだと思うけど、完結したら再度映像化してみたら面白いのにと思います。長さ的問題から映画じゃなくて連続ドラマで。それこそ大河ドラマとかどうでしょうか。NHKのビッグチャレンジってことで。でもこれぐらいの長さがないと全部描ききれないんだもの。どう作るかで神ドラマにも駄作にもなりえると思うのだけどもどうかしら。ま、色々と難しいし実現はしないのは分かりきってるのでお得意の頭の中でのお楽しみにしたいと思います。妄想は裏切らないよ!