パラドックス13

パラドックス13

パラドックス13

P-13現象に巻き込まれパラドックス世界に行ってしまった人たちの話。何故彼らはパラドックス世界へやってきたのかという謎はあるけれど、ミステリというよりもサバイバルもののエンタメ小説として読むほうのが正解かもしれません。パラドックス世界にやってきた人たちの描写がやや書き割的かなーと思わないでもないです。しょうもない元上司とかいかにもな女子高生とかね。ただこれも読者がもし自分の身に起こったらなどと考えながら読むには感情移入がしやすくよかったのかもしれません。かもしれない、だけど。
サバイバルものとしてよくできてると思うし、悪くはないんだけどもう少し読者を裏切る展開をしてくれたら更に面白さが増したと思います。ラストもちょっとしっくりこなかったしなあ。ううーん。リーダビリティは高いし長さを感じさせる本ではなかったんだけどもう少し、もう少しプラスアルファが欲しいのよ。他の作家さんの本だと思えばそこまでの要求はでなかったのかもしれないなあと思うあたり、ビッグネームになってしまうというのも難しいものですね。