紙の月

正月ボケを後ろからけり倒されるような、そんなゾワゾワっとした初回でした。主人公梨花は傍から見たら幸せそうな主婦そのものです。そんな彼女が1億円横領事件を起こして姿を消した。世間はなぜ幸せなはずの彼女がそんな大それたことを起こしたのかがわからない。だけど、傍から見たらそう映っていただけで本当に彼女が幸せだったのか、それは誰にもわからないことです。たぶん彼女自身にもわからなかったのではないでしょうか。だって彼女の胸の内を誰ものぞくことはできなし、彼女自身も底なし沼みたいな胸の内をのぞきたいとは思っていなかったように感じるもの。幸せなはずの結婚生活、理解があってステキな旦那様と暮らすステキなはずの結婚生活、だけど徐々に梨花のHPは削られていきます。彼女が壊れていく様子に背中がぞくっとしました。
なんていうか心の中に徐々に澱がたまっていく様子が怖かったんだけど、原作角田光代さんなんですね。なるほど、納得しました。初回の引きがよかったので視聴継続したいと思います。