はるひのの、はる

はるひのの、はる

はるひのの、はる

ささらシリーズ第三弾で今回はあの小さかった赤ん坊ユウスケの物語です。彼の成長を追いかけながら物語は展開していきます。幼児から小学生、高校生へと成長していくユウスケ。読みながら勝手ながら親戚のおばちゃん気分で「ああ、大きくなったねえ、こんな若者に育っていくなんて感無量だねえ」などとつい胸にぐぐぐっときてしまいました。
愛情とエゴって表裏一体の双子なんだなあと思ったり。誰かを強く思うこと誰かのために願うこと誰かのために行動することは、実は自分のためでもあったりします。愛情とエゴの線引きって簡単ではなくて微妙なとこなんですよね。そのさじ加減はとても繊細。愛情とエゴ、私は両者をはき違えずにいられてるのかどうか、時々不安になります。
『無菌病棟からこんにちは』を読んでいたので再び加納さんの物語を読むことができるのが心から嬉しかったです。仕事できるくらい、元気でいるんだなあと思うとほっとします。これから先も厳しいながらも優しさの溢れる加納さんの物語を読むことができるよう、祈るのみです。